中途に立つもの

シナリオ出典

シナリオ名:中途に立つもの(自作)
プレイ時間:約1-3時間(人数・ロールの内容により上下)
人数:約1〜4人(1人でも立卓しますが、ソロシに抵抗感がある方が多いと思うので、その時は流します)

導入

 仕事か、旅行か、どこかに行く途中なのか。
 夕暮れ時、とある田舎道を歩く探索者達に、ごうと川の音が聞こえる。
 どうやら昨夜の雨で増量したらしいその川は、ごうと、ばしゃりと、どしゃりと音を立てている。

 それがあなた達の足もとを濡らすことはない。
 けれど、その音の激しさは、なんとなくそちらに目を向けさせる。川の向こうは、墓のようだ。

 ―――なんとなしに。それを認めた瞬間。
 くらりとめまいがし、あなた方の意識は暗転した。

 再度目覚めると、川がある。
 川に挟まれた危うい陸地で、あなた方は目を覚ます。

 船の類は見当たらず、川の流れは早い。
 澄んだ川をのぞき込めど、なぜだか深さがうかがえない。

 そこを渡るのも、陸地を探索するのも、あなたがたの自由だ。

 ただ、あなた方は思うだろう。
 空を見上げれば、いつまで見ても青いだけの空。
 空虚な青は、突然目覚めたここは、きっと現実ではない。

 脱出を目指す探索者達に、やがて問いが投げかけられる。
「ねえ、あなた達は―――…」
「どうして人を殺して。生きることを選べたの…?」
 虚ろに響くその問いに、探索者達はなにを返すのか。

 ―――現代日本Coc異世界クローズドシナリオ。

推奨

推奨:技能は特になし。「誰かを殺した」「見殺しにした」「助けられなかった」と思っている探索者であればどなたでも。そのことにどういう感情を持っていても無問題。

 自分のことを語ってもらうシナリオです。語りたいタイプの探索者ならプレイ時間が長くなるし、無口ならさくっと終わります。
 とあるNPCにからまれるシナリオですが、NPCに好感を抱くも嫌悪も抱くも無関心なものすべて探索者の自由です。

 推奨にある「誰かを殺した」「見殺しにした」「助けられなかった」についてはセッション中である必要はありません。どこかであればそれでOKです。
 そしてそのことにどのような感情を抱いても構いません。後悔していても、なにも思っていなくとも、むしろいい思い出でも日常でも。好きなようにロールしてください。
 実際に死人が出ている必要もありません。探索者がそう思っていればそれでいいです。
 なんなら人でなくとも構いません。「あきらかに人ではなくなったもの」をどうにかしたでも。探索者が「人を殺した」と思っているなら枠内です。
 導入でなにかしらの理由でちょっと田舎な某所にきてください。特に特徴のない普通の田舎です。望むのならある程度施設は生やします。クローズドだから生かせないと思うけど。

 難易度はぬるい。けれどPLのアドリブ力というか、かっこいいロール・こじらせロールに対する羞恥心の低さが要求されます。みんな羞恥心なんて捨ててかかってこいよ!好きにロールしにきてよ!なシナリオです。

 持ちものは「探索者が自分らしくあるために必要なもの」ならなんでもあります。戦闘をしなくとも生還可能ですが、したいのなら対応できるようにはなっています。難易度はぬるいですが。

【新規探索者ルール】
【ハウスルール・KP方針】

目次
素材:ぱくたそ